タワー型バイス TS, SCT
タワー型バイスとは、イケールとバイスを合体した縦形クランプ製品です。1台のバイスで異なる形状のワークを複数クランプ出来るため、ワーク毎に専用治具を都度製作する手間を省くことができる汎用性の高い製品です。
トゥームストーン、バイス付きイケールとも呼ばれます。
導入によるメリット
- 段取り改善
- 複数個取りによる生産性向上
マシンバイスで高度な技術を持つロームヘルドグループ(Roemheld)のヒルマ(HILMA)が開発したタワー型バイスは横形の加工機向けに最適設計されていますが、無人化システムへ組み込まれた実績や、5軸加工機への採用実績もあります。
特長
・重切削から軽切削まで
重切削に威力を発揮するグリップ爪や、仕上げのためのフラット面を、口金インサートで選択可能
・安定したクランプ
モノブロック構造※を採用することにより、軽量化とともに高い精度&剛性を実現し、
バイスの口開き・ワークの浮き上がりを抑える構造
・密閉構造
スピンドル部への切粉、切削油が侵入しにくい構造
・特注可能
ユーザー仕様の特注品や自動化にも対応
※モノブロック構造:タワー型バイス本体のイケール部とクランプ部(バイスに相当)が一体の構造になっており、部品点数を抑えることで精度を向上させ、かつ剛性を上げることができます。
TSベクターシリーズ(標準タイプ)
様々なワークサイズ、材料の加工に最適
製品番号 (本体) |
面数 (面) |
固定口金 (個) |
1面当たりの 開口幅と取り数※ |
全高 (mm) |
9.3376.0302 9.3376.0332 |
4 3 |
1 | 220 -476mm×1個 25-226mm×2個 28-108mm×4個 |
750 |
9.3396.0302 9.3396.0332 |
4 3 |
2 | 128-498mm×1個 10-216mm×2個 |
745 |
共通仕様 標準口金幅:125mm/締付力40kN(締付トルク115Nm)/ベース面 400x400mm
※ クランプ開口幅の詳細については、TSシリーズカタログ「口金と開口幅」を参照
SCTシリーズ(コンパクトタイプ)
コンパクトボディーで五軸加工機での複数個取りに最適
SCT80シリーズには油圧駆動タイプもあります。
製品番号 (本体) |
シリーズ※1 | 面数 (面) |
1面当たりの 開口幅と取り数※2 |
締付力/締付トルク (kN/Nm) |
全高 (mm) |
9.5572.0201 9.5572.0101 9.5582.0101(油圧) |
SCT80 | 3 4 4 |
8-161mm×1個 | 25/60 25/60 21/30MPa |
279 279 300 |
9.5573.0201 9.5573.0101 |
SCT120 | 3 4 |
8-205mm×1個 | 40/100 | 333 |
共通仕様 ベース面 SCT80:300x300mm、SCT120:340x340mm
※1 80、120は本体のクランプ部幅(mm)を示し、本体に設置する標準口金は、SCT80:25/50/80mm、SCT120:40/84/120mmから選択
※2 グリップ口金の場合のクランプ開口幅
パレットチェンジシステムに導入されたタワー型バイスの動画です。
Herrer社の横形の加工機に設置されたテストカット動画です。
無人自動化システムに導入されたタワー型バイスの動画です。
タワー型バイスの口金は、ユーザー仕様での製作が可能です。
また、自動化システムへの組込対応も行っております。
■農業機械用の油圧バルブ加工での採用例
タワー型バイスと特殊口金の組合せによって、90%の加工において専用治具が不要になりました。
■無人自動化システム導入実績
ワークを投入するロボットとタワー型バイスを同期させた、自動化システムへの導入実績があります。
(スピンドル駆動・トルク管理はナットランナーを使用)